木枯らしの吹く季節になりました。冷え性の方には特につらい季節の到来です。
一般的な西洋医学では、冷え性は治療の対象とならず、特別な治療薬もありませんが、漢方医学では治療の対象としており、そのタイプによって治療薬を使い分けて対応することが可能です。
#「全身型」・・・全身が冷えるタイプ
体内の熱産生が減少して新人代謝が低下しているタイプです。
全身の冷えを感じ、食欲が低下したり、疲労倦怠、気力の低下などの症状が現れます。
当帰芍薬散、十全大補湯、人参養栄湯、柴胡桂枝乾姜湯、加味逍遙散などを用います。
#「四肢末端型」・・・手足が冷えるタイプ
手足の末梢まで血液がうまく循環しないため、手足に冷えを感じるタイプです。
若い女性に多く、生理不順や立ちくらみ、しもやけなどを伴うことがあります。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯、牛車腎気丸などを用います。
#「上熱下寒型」・・・上半身がほてり、下半身に冷えを感じるタイプです。
気や血の巡りが悪いために、上半身がのぼせ、足腰が冷えます。顔がほてるため、冷えと気づかないことも多いようです。そのほか頭痛や肩こり、肌荒れ、便秘、整理のトラブルを伴うことがあります。
温経湯がよく効きます。
冷えを我慢して過ごすのは、とてもつらいですよね。
漢方が症状を解決してくれるかもしれません。どうぞお気軽にご相談ください。
武川病院
加藤 淳也